PS羅生門

テレビ朝日系列で水曜の9時から放映されている作品である。最初は「全然面白くねぇ!」と見るのをやめようかと思うほどであったが、見ているうちにハマってきた(私の中では良くあるパターン)。特に先週の話はよかった。何かこの世がおかしい。生活が脅かされ、死ななくてもいい人がどんどん殺されていく。これはドラマの中の話だけではない。実際に我々が生きるリアルな世界においても同様のことが言える。
先週の話はネプチューンの名倉潤がコンビニ強盗役になり、立てこもる事件。つい先日、名倉の妹役がバイト先の別なコンビニにて強盗に刺されて死んでしまった。単純に考えるとその復讐かと思うが、そういうことではない。ただ悲しみにふけり、ふらりと近所のコンビニにふらっとやってきて、そこで売られていたカッターナイフに目が入る。それを取り出して店員を脅し、立てこもってしまう。計画性は全く無い。ただ絶望感の中、気がつけばそうしていたというのに近いだろう。拉致されたのは3人。その中に本作の主役である木村佳乃が演じる刑事も含まれている。名倉は特に何を要求するわけでもない。ただ悲しみや苦しみにより暴走を止めることができない。名倉は「世の中いったいどうなってるんだ」とやるせない思いを吐く。
コンビニというものは現代社会をあらわす一つのシンボルではないかと私は思う。今はそこそこな田舎に行っても、深夜まで営業するコンビニエンスストアが存在している(あ、私の家と実家の周りは別…)。とにかく「個」にこだわる人にはなくてはならない存在がこのコンビニ。夜だけ外に出られる方(私も荒んでいた時期があるのでわかります。AM3:00くらいに酒だけを買って帰る。公園で酒を飲みながらあたりが明るくなっていくのを感じて、家に帰っていた。)や、夜遊び大好き人間には必須である。またコンビニが増えることによって元々存在していた商店等が廃業に追い込まれる(実際に私の実家周辺ではこうしたケースがあった)ことで、経済的に追い込まれた人が生まれてくる。
ちなみに今週のシナリオは、巨大チェーンソーを持って銀行のATMを破壊する事件であった。犯人は町工場の社長。今までタダ同然で工場で働いてきた社員に、最後の給与を何としても渡したい。その思いだけであった。ATMをぶっ壊す人はそうそう居ないだろうが、そうしたいと思いたくなるような経営者はとても多いだろう。
「世の中いったいどうなってるんだ」って言葉、それは世の歪さにどこかで気がついてしまった人の心を表す最もストレートな表現なのだろう。

必殺仕業人のオープニング「あんた、この世をどう思う?」って台詞に通ずるものがあるなぁ。

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