このところ、市場から提供される娯楽の供給が過剰気味である。TVも映画も、ゲームも、ネットも(ブラウジング、メール、SNS、ストリーミングなど)、音楽、本、スポーツ…枚挙にいとまがない。しかし、人間に与えられている時間は24時間。こればかりはどんな人に対しても平等である。その24時間をどのように使うかは基本的には自分で決めることができる…だが、仕事をしているような立場の多くの社会人に自分の時間というものが十分にあるとはとても思えない(会社に勤めていると、自分で時間を決められない場合もある)。
私の1日の中で、ある程度フリーな行動が出来る時間を状況別にすると、
1.通勤、通学といった、他のプロセスと並行しながら利用する時間
2.職場で仕事をしながらさりげなく利用できる時間
3.家に帰り、飲食や入浴と言うプロセスと並行しながら利用する時間
4.並行するプロセスのない、本当に自由に使える時間
となる。
1.通勤、通学といった、他のプロセスと並行しながら利用する時間
私は主にiPodで音楽鑑賞、読書、携帯メールを打つ時間として使っている。
最近、電車の中でテレビやDVDを携帯型のプレーヤーやパソコンを使ってテレビを見ている人を多く目撃する。HDDレコーダー等にたまった番組を見ているのだろう。聞くところによると、実際にテレビが放送されているのと同じだけ視聴する時間を確保できない場合が少なくなく、その場合は通常の放送時間の1.3倍程度のスピードで見るという。言葉を聞き分け、見たという実感が持てる最高スピードが1.3倍位だそうだ。何ともせわしいものである。今後はワンセグの普及などで、より多くのテレビ視聴者が増えるのではないか。
また、この時間の利用を前提としたゲームが携帯型ゲーム機向けに発売されている。ソフトの内容は、さほど時間がかからないようなもの(脳内年齢を測定したり、漢字や算数で脳を鍛えるゲーム、仮想ペット飼育ゲームなど)で、これらは中断しても(ゲームとして)あまり問題にならない。
2.職場で仕事をしながらさりげなく利用できる時間
私の職場では、比較的私的なWebブラウジングとメール作成が限度である。
この時間で出来ることは、会社の厳しさによって変わってくるだろう。緩いところだと、音楽を聴きながら仕事するのもOKという会社もあるかと思う。テレビを見る、ゲームをするというのは難しいだろう。
3.家に帰り、飲食や入浴と言うプロセスと並行しながら利用する時間
これはダントツでテレビである。私は入浴中にテレビは見ないが、ラジオは聞いている。食事中は良く見る。音楽鑑賞もありだろう。あまりしないけれど。
4.並行するプロセスのない、本当に自由に使える時間
どっしりと腰をすえて行うゲームや、2で見ることが出来ないようなサイトのブラウジング、メール作成、ネットオークション、ストリーミング動画閲覧と、やりたいことはものすごく多い。
娯楽産業として最も手に入れたい時間が4の時間帯であることは言うまでもない。多くの娯楽はこの時間の奪い合いをしている。私の場合、4の時間を多くとられそうなネットワーク対戦ゲーム等ははしないようにしている。
4で勝てない(時間を取れそうも無い)と思うと、1あたりの時間に進出する。携帯音楽プレーヤー、携帯動画プレーヤー、携帯電話等、持ち歩ける形にして、かつ周囲に迷惑をかけないようなつくりになっている。私は音楽のほとんどをこの時間帯に聴いている。家のステレオが泣いているなぁ。
2の時間帯に最も進出しているのはSNSやブログであると思う。私的な利用というのが中心になるだろうが、業務に関係のある情報もあったりする。そうしたグレーな状態で広がっていくだろう。
3には大画面ディスプレイを搭載したPCが進出しているように見える。リビングPCと呼ばれるものが増えている。食事中にキーボードを使って何かするということはちょっと想像できないが、動画のストリーミング等で使われるようになるのであろう。
しかしまぁ、こうした時間を全部意識的に無駄にしないようにして生きていくというのもずいぶんと疲れそうなものである。とある臨床心理士に聞いたのだが、人間にとって「ぼーっとしているだけの時間」は、正常な神経を維持するために少なからず必要だと聞いた。1~4の時間を全て娯楽に充ててしまうのは、どうも危険な感じが否めない。また、4の時間を多く作ろうとすると、睡眠時間を削る必要が出てくる。睡眠は娯楽に入らないと思うが(入る人もいそうだが)十分に時間をとる必要性がある。
このようなことを色々と考えた結果、流行を追うようなことはすべきでは無いと私は思った。私の性格は広く浅くでは無く、深く狭く興味を持つ傾向があるので、本当に自分がしたいと思うことをし、その他は伝聞くらいに留めようと思う。


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