ナタフ語録

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私好みの時計ばかりリリースしてくれるなんとも悩ましいウォッチブランド、ZENITH
ZENITHがLVMH傘下後になった2年後の2001年から同社のCEOを務めるのがティエリー・ナタフ(Thierry Nataf)氏である。デザインやコンセプトの考案から広告戦略のアートディレクションまでを行い、自らがスポークスマンとしても活躍する彼の時計に対する哲学は非常に熱い。
『TIME SCENE』誌に掲載された彼の名言を紹介したい。

Q1.人が機械式時計に惹かれるのはなぜか?
A.機械式時計への称賛は、私たちが時に対して抱く魅力に起因しています。
"時"とは何か?"時"とは何によって作られるのか?
機械式時計は、"時"の内なる性質を理解するのに重要な鍵であり、時計を称えることは、即ち"時"を称賛することなのです。
Q2.1日中何時間、時計のことを考えているのか?
A.一日中です!
幼いころより、私は"時"、そして時計の虜でした。
Q3.自らスポークスマンとなって、最前線で活躍する理由
A.CEOですから、会社の顔およびスポークスマンとして表に出ることは自然なことですが、私の場合、デザインの指揮者として表に出ているという方が正しいかもしれません。
私のほかに誰がゼニスの時計について語るべき人がいるでしょうか?
Q4.ファッションピース化する時計の現象について
A."ファッション"はいずれ廃れる運命であり、それではラグジュアリーな時計を作り出すことはできません。真のデザイン、純粋な美、絶対的な品質は、年代を重ねることで、より一層の価値を見出し、ひとつの芸術品となりえるのです!
重要なのは、ファッションを超越したところで、ファッションに左右されないスタイルを作り上げること。
私のすべての作品は"永遠なるもの"なのです。
Q5.時計のイメージを得る源
A.なぜ、ひとは"これだ"という新しいコレクションを見出すことができるのでしょう?
莫大な売り上げと成功ももたらすインスピレーションはどこから生まれるのでしょう?
少なくてもデザインでは世界中のすべての美を内包し、そこに"イタリアのクラシシズム" "アメリカのデザイン主義" "東洋主義"の3つの尺度を加えることが必要だと、私は思います。
時計のデザインイメージをつかむ秘訣とは、時計製作と感動を込めたデザインとの間で正しいバランスを見つけ出すことです。
そう、創造のミステリーを語り始めたら終わることはありません!
Q6.ナタフ氏がゼニスにもたらした変化とは?
A.全てが変わったと言えるかもしれませんし、何も変わっていないのかもしれません。
ゼニス社のこの7年を注意深く見ていただければ、私たちは、本来のゼニスの姿。つまり"天頂"の意のごとく、時計製造のトップブランドへ戻したということがお分かりになるのでは。私が成し得たことは伝統の再生であり、過去の偉業をたどり、それを現代に置き換えているのです。
Q7.LVMHグループに入って、得たもの
A.まずは、世界No.1のラグジュアリー・グループが親会社であることで、ブランドを業界のトップへと導くマネージメント・ツールと技術を学ぶことが可能となります。
第2に、クリエイティビティの点で非常なアドバンテージを持つことです。
ディオール、フェンディ、ルイ・ヴィトン...。
これらのブランドから、クラフトマンシップ、芸術性、伝統、モダニティなど、価値の高いものを得ることができるのです。
Q8.ゼニスの長い伝統の中で、最も大切にしていること
A."時はすべてを明るみに出す"という哲学者プラトンの言葉があります。
伝統の重要性はゼニスブランドのエッセンスでもあり、これは秘密の知恵です。
私たちが作る時計は、過去と未来への懸け橋なのです。
Q9.ゼニスの過去と現在を比較したときに、最も進化したところはどこか?
A.ゼニスの過去は、ゼニスの未来と同じように重要なものです。
ユニークな時計を作り上げるには、過去と未来の間で絶妙なバランスを見つけることが大切。"未来は過去の贈り物"なのです。
Q10.近い未来、人々が時計に求めるもの。
そして、その時ゼニスはどのような時計を目指すのか?
A.人々が求め、そして期待しているメジャートレンドがふたつあると思います。
ひとつは過去へ向かい、伝統の価値、古典主義そしてネオ・ヴィンテージを求める人々。
もうひとつは近未来へ向かい、モダニティ、最先端技術を求める人々です。
私達のコレクションたちは、その両者を満足させるでしょう。


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ZENITH社は"El Primero","Elite"の2つの自社製機械式ムーブメントを採用した時計以外を販売してはいない。
「腕時計を持つ必然性」ましてや「クォーツに比べて精度的に不利」な機械式時計を市場にリリースするためには、製品のクォリティの高さは当然、その上で共感できる思いが必要だ。

『モノを売るのではない。感動を売るのだ』
これは高級プロダクトを売る上の常識だ。
だが、ここまで率先し哲学を語り行動し(そして格好もつける...)CEOを私は見たことがない。
商品だけではなく、その販売戦略からも目を離せない、そんなブランドである。

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