AM5:00
「起床~!」
大東亜戦争にも将校として参戦したおじの起床号令は大日本帝国軍式である(笑)。
どうしても寝なれない布団では熟睡できない私は、おじのこの声を聞く少し前に目を覚ましていた。窓からみなとみらい方面を眺める。朝もやの中に浮かび上がるビル群。きっと、昨日の花火から夜通し遊び続けた若い方々も街にはたくさんいるのだろう...私もそうだったなぁ。
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つりざおや椅子などはすべておじが前日のうちに準備していてくれた。父の従兄弟のBMW 530iで本牧海づり施設へ。普段は混雑する道路もこの時間には車が少ない。それをいいことにエンジンを回しまくる。ストレート6の3000cc。私からすればいつかは自分で所有してみたい、憧れの車である。約15分で本牧海づり施設へ。今日の満潮は6時。施設が開くのも6時だから、それに合わせて一気になだれ込もうと画策する客で既にたくさんである。そう、考えてみれば今日は海の日。この海釣り施設でも小・中学生入場無料のサービスをしているようだ。道理で子供連れが多いわけである。
開場すると、一気に場所取りがはじまる。今回は我々4人が参加者。あまり近いと釣り糸が絡まるいわゆる「お祭り」状態になってしまう。ある程度の間隔が必要なのだが、こうも人が多いとそうもいかない。そんな中、何とか場所を確保し、早速釣りスタート。
使用する餌はこのような冷凍オキアミ。これを竿の先にある小さな網に入れる。リールを解放して海へ投入している途中、または海底から数メートルの位置まで糸を伸ばすと、竿先がピクピクと動く。腕にもその感覚が伝わってくれば、こんな具合に数匹くっついてくることが多い。おじはその魚を海水がはいったびくに入れる。おじは身につけているROLEX SUBMARINERを海水の中に思いっきり突っ込む。思わず「ああああ!」と声が出そうになるが、いやいや、これが実用時計ROLEXダイバーズの正しい使われ方よ。餌のオキアミも時計に結構ついてるし(笑)。ちなみに、父の従兄弟も同じSUBMARINERを愛用しているが、やはりこちらも使われ方は容赦がない。ちまちまと使われないこの剛毅さ...なかなかまねできるものではない。
なお、私の今日の時計もZENITH Rainbow Flyback。これはダイバーズじゃないですから、間違ってもこんな使い方はできません(会社の同僚のSUBMARINERはみんなピカピカです。もっと激しく使いましょう、皆さん!)
魚が釣れる時間は潮の満ち引きに思いっきり関係があり、満潮時、満潮と干潮の間、干潮時である。ちょうど橋桁にゲージがあったので、時間ごとにみていたのだが、明らかに潮位が違う。ちなみに、この日の満潮が6時で干潮が12時。だから、すさまじい勢いで釣れるのは6時と9時と12時。
この近辺の時間だけで、私ひとりで20匹ほど釣り上げた。ビギナーの私がこれだから、他の3人は倍くらい。ただし、私にかかってくるのは微妙な引きをするサッパ(アジの小さいもののような感じ)がよくかかる。隣の親子連れはクロダイを釣り上げていた。連れの子供が「お刺身だ~」と喜んでいるのが何ともかわいらしかった。子どもとこんなところに来たら、それは楽しいことだろう。私は福島県の中通り育ち。海には縁が遠かった。川魚はよく捕まえたけどね。
さすがに8時位になると日差しが強くなり、暑くなってきた。海を見ると、入港を待つ大型船以外に漁船も数隻。
おじの釣り歴は非常に長く、外洋のほうまでクルーザーで向って釣りをしていた。魚拓がキッコーマン醤油のポスターに採用されたこともあるし、あまりに大きな魚を釣り上げて新聞に載ったこともあった。芸能人の梅宮辰夫は弟子に近いくらいの存在である。本当はこうした船で遠くに出て、また釣りをしたいことだろう。私もその頃、おじにご一緒して、もっと釣りというものを味わってみたかったと今更ながらに思う。
釣れに釣れるので思わず夢中になり、気がついたら7時間が経過。時間は13時になっていた。400匹前後を釣り上げたと思う。しかし、圧倒的に鰯ばかりである。ちょっとグロイけど、カサゴくらいは上げたかったものである。
帰り際に自分の腕を見ると、信じられないくらい日焼けしていた。こんなに焼けたのはいつ以来か...。私は焼けても赤くなるだけで黒くはならないのだが、今回はそうもいかなそうだ。ちょうど腕時計をしていたところばかりが白くなっている。変な感じだ。
おじの家に戻り、遅い昼食をとりながら今日の釣りについて話し合う。
おじは「また銚子でやりたいなぁ。11月位に」と言っていた。狙うのは鯛である。初めていった女性ですら、19~22cm級の鯛を40近く釣り上げたという。是非ともやってみたいものだ。おじが元気に行けるのであれば、銚子くらいならば喜んでお連れするところである。
東京にきて既に10年。しかし、おじとの本格的付き合いを持ち出したのはここ5年位である。もっと早くから遊びに来ていればと、悔やまれる。でも、まだまだ懲りずに遊びに行く予定である。


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