岩手県岩泉町にある、日本三大鍾乳洞の一つに数えられる龍泉洞。
(ちなみに、他の二つは高知県土佐山田町にある龍河洞と山口県秋芳町の秋芳洞であるとF.Iさんに教えてもらった)。
滝好きである私だが、穴好きでもある。日本の滝100選などという表記を見ると吸い寄せられてしまうのと同じで、鍾乳洞があったりしたらちょっとほっとけない。しかもこちらは日本三大...と来ているわけだからねぇ。
F.Iさんの家からの距離は約70km。途中の早坂峠にすさまじいコーナーばかりの道があったそうだが、数年前、ここにトンネルが開通し、アクセスがかなり楽になったという。しかし、トンネルを使ったとしても2時間程度の時間がかかるそうだが、車も少なく(というか、ほとんど全部の車を抜いた)適度にコーナーがあり攻めがいのある道路。龍泉洞に到着したとき、左手のRainbow Flybackで時間を測定したら65分しか経過していなかった。ちゃんと信号とか一時停止はしているんですけど。
龍泉洞の施設が用意している駐車場はちょっと離れているため、近くの土産物屋の駐車場に車を止める。その代わり、龍泉洞の水で作ったとされる地ビールを2本購入する。
龍泉洞には見学できる鍾乳洞が二箇所存在している。龍泉洞と龍泉新洞である。前者が地底湖などの見学ができるメインスポットであり、後者は洞窟自体が洞窟に関する資料の博物館のような施設になっている。まずは前者から見学することにした。
洞窟内部は外に比べてかなり涼しい。むしろ寒いという表現の方が適切かもしれない。しばらく雨天が続いていたためか、それともいつものことなのか、天井から水滴がかなりの数滴り落ちる。雫やこうもりの糞などからガードするためのプラスチックの簡単な屋根が歩道にはあるものの、全てをかわすことは到底できない。多少濡れることを覚悟し、足を滑らせないように足元に細心の注意をしながら先に進む。
ここ、龍泉洞のウリはなんといっても透明度の高い地底湖である。全部で4つの地底湖があり、そのうち3つが見学できるが、そこに進むまでに見られる鍾乳石群も実に立派である。鍾乳石は1cm大きくなるだけでも200~500年という時間が必要で、この洞窟自体がこれだけの鍾乳石で構成されているわけだから、人類が誕生するよりももっと前の時代から存在しているわけである。あまりにも膨大な年月とその大きさに圧倒される。
しばらく歩くと第一の地底湖が見えてくる。確かにかなりの透明度がある水だが、パンフレットやサイトで見るほどの、宝石のように深いブルーに感じることは出来なかった。これは、ここ数日続いていた雨天のせいかもしれない。見学できる地底湖では最も深いとされる第3地底湖は水深98mもあるそうだが、今日のコンディションではライトアップされていても20m位しか見渡せなかった。ちょっと残念である。もっと綺麗な時期があるのなら、そのタイミングに再度来て見たいと思う。
上を見上げると、コウモリが超音波を飛ばしながら器用に飛行しているのが見られる。コウモリというとあまりいいイメージがないが、実際に近づいてよくみてみると可愛いものである。どうしても可愛いと思えないのはこの手の穴に生息する昆虫系の生物。私はむしろ苦手である。穴好きとしては致命的な問題であるが、何とか克服したいと思っている。それには穴という穴に行って修行する必要があるわけで、今後も鍾乳洞といわれると、フラフラと行ってしまうことでしょう。
鍾乳洞の通常見学時間は10分程度。割とじっくり見て回った私でも20分というところである。穴から外に出るとムッと湿気が感じられ、気温の差で眼鏡とカメラのレンズが曇ってしまった。曇りがおさまるまで5分程度要した。
ここで、首都圏では岩手県のマスコットキャラとして(広く?)紹介されている「そばっち」など。逆に岩手の人は見かけたことがないんじゃないかなぁ?
もう一つの龍泉新洞の周囲に人気はない。多分、洞窟の中にも人がいないのだろうと思って入ってみたら、全くのその通りだった。こちらはどういうわけか撮影禁止。でもどさくさにまぎれて1枚だけ撮影。岩泉町の上水道として現在も利用されている水が洞窟の横を流れる。上水道がこのように人目につくようなところを流れているというのは実に珍しいと思う。その他、鍾乳洞の探検の歴史(洞窟探検なんて面白そうだと思うけど、やっぱり虫が怖い。一説では洞窟探検者用といわれているROLEXのExplorer2でも装着して、やってみたいものである)の展示や、鍾乳洞で生活をしていた数千年前の予測模型(誰も居ないと思って洞窟に居たので、ちょっと驚かされる)。まぁ、龍泉新洞の方があまり人気がない理由は良くわかった。一方通行なので所定の出口から出ると、いきなり道路のまん前でびっくり。例によって眼鏡とカメラのレンズは曇りまくっている。
見学時間は龍泉洞、龍泉新洞ともに10分くらいとあったが、説明をしっかり読んだり、色々なところを撮影していると、もっと多くの時間を要する。私は双方を見学して、合計1時間というところであった。かなり熱心に私は見ていたわけである。
さて、見学を終えて空腹を覚えた私。しかし、F.Iさんの家からこの龍泉洞に至るまで、食べ物屋らしきものは全く見つけられず。困った私はF.Iさんにおもむろに電話。
「ごめん、急で悪いんだけど晩飯食わしてもらっていい?
1時間くらいで着くと思う < 時速何キロで走るつもりだ?」
F.Iさんには少々困惑させてしまうが、何とかするとのこと。助かった。
そしてその予告どおり、約60分で70kmの距離を走る。途中、前方を走る車はダンプであろうと4000ccのメルセデスであろうと全て追い抜く。夜の街を駆けるのも面白いけど、こうした山中を駆け巡るのも本当に面白いものである。


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