2009年 SIHH & BASELフェア 雑感

今年は初めてリシュモン系の展示会ジュネーブフェア(以下SIHH)と、その他時計ブランド各社の展示会BASELフェアとが時期的に分かれて開催されることなった。
ようやく、両展示会で出品されたプロダクトが大体わかってきたので、まずは雑感を述べたい。

1月に開催されたSIHHでは、出展されるプロダクトを見て、景気後退の直撃を受ける前に開発が始まっていたのだろうと思わせられるものが多かったが、3月末~4月にかけて実施されたBASELはどこと無く控えめであった印象を受ける。昨年のSIHH & BASELでは高価な機構を「これでもか!」と投入したモデルがいくつも見られたのだが、今回の出展商品は割りとプライス的にも現実的である。

まず、私が愛してやまないZENITHとOMEGAは全然ダメだった。お話にならないと言う感じである。両社とも過去のプロダクトを現代風にアレンジして復刻させるモデルばかり。
ZENITHはCEO兼プロモーターとでも言うべき熱い男「ティエリー・ナタフ」氏がCEOを解任されている。何が原因だったのかは理解に苦しむのだが、あの伊達男が居なくなることは今後のプロダクトの方向性に大きな影響を与えるだろう。彼のプランの中でまだやり終えていなかったことはたくさんあったのではないだろうか?Chronomasterも変なところにムーンフェーズが着いたり、デファイも陸・海・空と3つのコンセプトの元、製品をリリースする予定だった。実際に市場に出たのは海を意識したモデルのみである。新CEOは「ジャン・フレデリック・デュフール」。ショパール、スウォッチ・グループ、ユリス・ナルダンあたりで活躍してきた方らしいが、この3ブランドとZENITHは相容れないようなものが多い気がしてならない。

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OMEGAも同じような感じで、一応、伝説的なダイバーズウォッチと言われている「SEAMASTER PLOPROF 1200M」にCal.8500を搭載させてリリース。でも、でかいし重いし...ちょっとマッシブ過ぎて欲しいと思えない。SpeedMasterはアニバーサリーモデルが幾つか。Cal.8500系クロノグラフの開発が完了するまで、しばらく様子見したほうが良いように思う。

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反面、攻勢がすごかったのがROLEXである。
オフィシャルなモデル名として使っていいのか解らないが、DATEJUSTⅡ。現在の36mmから一気に41mmへケース径が拡大。文字盤も大きくなっているのだろうが、それ以上にベゼルが太くなったという印象が大きい。まだ写真でしか見たことがないのだが、文字盤とベゼルのバランスが不恰好に見えてしまう。36mmのデイトジャストにもレディース向けに新しい文字盤のモデルが登場した。花柄に、ベゼルはダイヤモンドである。今は若い女性も36mm位の時計を見につけている方は少なくないので、これはプレゼントなんかに向いているのかもしれない。だが、91万くらいした記憶が...お金持ちのパパが居る人は、ねだって買ってもらいなさい。

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来るかねぇ...と思わされつつ今回発表が無かったのは、SSのサブマリーナ。YG/SSのコンビモデルが発表された。昨年発表されたSEADWELLER DeepSeaと同様に、セラクロムのベゼルが取り付けられている。しかし派手な色である。

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BASELにあわせるために頑張ったのだろうなぁ...と思うのがBREITLING Chronomat B01。自社製Cal.B01は大量生産を意識した新型自社開発ムーブメントである。まだ私も実物を見たわけではないのだが、あの逆回転防止ベゼル、文字盤上のデザインがどうも気に入らない。デザイン的には従前からあるChronomatの方が好きだが、これから買うのであれば、もう少々お金をためて、こちらを買うことをお奨めする。

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TAG Heuerからは角型のモナコが何種類か出展されていたが、まだコンセプトモデルの段階だが気に入ったのはモナコ24 コンセプト・クロノグラフである。ケースとムーブメントの間にショックアブソーバが搭載され、20mからの落下実験でも全く壊れなかったという。TAG HEUERのいいところは、コンセプトモデルとしてリリースしたものを、数年後、本当にリリースしてくれることである(といっても、Grand Carrera Cal.36 RS2は100万位するわけだが)。

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SEIKOからはリーズナブルな機械式または、スプリングドライブ駆動のクロノグラフ『セイコー ブライツ アナンタ』がリリース。垂直クラッチ搭載の8R28モデルでも\294,000。スプリングドライブ式で\682,500である。これだけの機構でこの価格は、今のスイスマニュファクチュール勢は敵わないと思う。クロノグラフのインダイヤルにパワーリザーブ、日付表示まであるので、文字盤は結構ごちゃごちゃしていそうな印象を持ったのだが、まぁこうしてみるとそんなにひどくも無いか...。しかし、SEIKOのオフィシャルサイトにはあまりいい写真が掲載されていないんだなぁ。文字盤を正面から写した写真が全く見られなかったので、よほどひどいデザインなのかと勘ぐってしまった。

さて、次はSiHHである。

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まず驚かされたのが(本当は筆者は好きではない)パネライである。『Luminor 1950 Marina 3days Automatic 44mm』は自社製キャリバーCal.9000を搭載し、三日間のロングパワーリザーブ。アリゲーターストラップモデルは\682,500。これには驚いた。300mの防水機能を有しながらも、背面がサファイアクリスタルである。これこそ妥当な値付けといえよう。

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IWCも幾つか魅力的なプロダクトがあったが、私が欲しいと思うものは150万超えのモデルばかり。まだバブリーな雰囲気から抜け切れていない印象である。去年発表されたモデルの方が良かったな。機械式水深計を搭載した『AQUATIMER DEEP TWO』は気になる。しかし180万...

以前の記事にも書いたが、やはり価格が極端化しており、中間層が薄くなっている気がする。「ただくれるなら喜んでももらう」が、「自腹を切って金を払う」覚悟を持たせるプロダクトは皆無に近かった。
壮大なテクノロジーを投入したコンセプトモデルもそれはそれで良いのだが、量産化され一般に販売されないと、なんとなく興味が持てないしなぁ。

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