時代劇の最近のブログ記事

テレビ埼玉の朝9:00~10:00は「時代劇 必殺アワー」。
大変ありがたいことに、シリーズ第1作『必殺仕掛人』から時系列ごとに必殺シリーズを再放送してくれている。

だが、この必殺アワーにて丸々一作、完全に飛ばされている作品がある。必殺シリーズ第14作『翔べ!必殺うらごろし』である。作品の詳細は、過去の記事を参照いただきたい。シリーズ第13作『必殺からくり人 富嶽百景殺し旅』から、第15作『必殺仕事人』へいきなり飛んでしまった。

私は必殺うらごろしが好きなのである。新必殺仕置人、必殺仕業人に次ぐくらい好きなのである。これ、今放送したらウケルだろうなぁとすら思っている。そういう意味では、時代を30年ほど先取りしてしまった作品とも言えなくはない。必殺シリーズにおける視聴率最低を記録。っていうか、必殺シリーズじゃなければもっと本作は評価が高かったかもしれない。
(ちなみに、ニコニコ動画あたりではおばさんの活躍に多くの視聴者が絶賛したりしているのだが)

放映されなかった原因は何か、それが私には明確にわからないのである。女のバラバラ死体の手首だけ持ってきたり、和田あき子の殺しがあまりにもひどいからかもしれない。もしくは、やたらと流血が多かったからなのだろうか?

テレビ埼玉は、過去に『おしどり右京捕物車』という、同じく中村敦夫が主役として出演する時代劇を再放送したことがある。これはある意味もっとひどく、初回で悪人達にはめられ、中村敦夫は下半身不随になっており、妻が動かす手押し車に乗って、鞭で悪人を闇に葬るという内容だった。中村敦夫サイドへの配慮ならば、この作品の方が問題ではないのか?

結局のところ、飛ばされた理由は皆目わからないのである。放映しなかった理由をぜひとも教えて欲しいものである。

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『のさばる悪をなんとする
 天の裁きは待ってはおれぬ
 この世の正義もあてにはならぬ
 闇に裁いて仕置きする
 南無阿弥陀仏』

新必殺仕置人オープニングより

久しぶりの必殺ネタである。
必殺シリーズ第10弾である本作品は1977年1月21日~1977年11月4日まで、全41話で放送された。シリーズ第2弾『必殺仕置人』に『新』の文字がついているものの、完全にその続きというわけではない。共通するのは仕置人として念仏の鉄(山崎努)と中村主水(藤田まこと)が出演しており、二人が仕置人同士であることを知っていることくらいである。。エンディングのスタッフロールでは中村主水がはじめに出てくるが、実際の主人公は念仏の鉄であると言っていいだろう。主水は仕置をしない回もあるが、鉄は確実に仕置をきめている。
他は鋳掛やの巳代松(中村嘉葎雄)、絵草子屋の正八(火野正平)、女スリのおてい(中尾ミエ)が加わる。火野正平は最近悪役っぽいものばかりだが(映画の「必殺! 三味線屋・勇次」では、冒頭から勇次の三味線糸で吊り上げられてたし...)、ちょっと悪そうだけど根はやさしい青年の役。こんな時代もあったのね...

本作で何といっても面白いのが、仕置の依頼を仕置人達にするシステムであろう。必ず『寅の会』という組織を通じて行うルールになっており、これを破ると、鉄ですら恐れる凄腕の仕置人、死神(河原崎建三 不気味だが妙にかっこいい)によって仕置人が仕置されてしまう。
『寅の会』は暦の「寅の日」に「寅拾番会」なる句会を催し、そこに寅の会配下の仕置人(闇の俳諧師と称される)が集まる。そして『寅の会』の元締、虎(藤村富美男)が仕置の相手を埋め込んだ句を短冊に書き上げ、詠み手がこれを詠むのである。その際、仕置料の上限額が示され、ダッチオークション方式(値引きながら競り落とす。上限と値引き額との差額は虎のものとなる)で競り落とす。ちなみにこの受けた仕置は次の寅の日までに行われなくてはならず、間に合わなければまたもや死神に仕置人たちが仕置される。なんとも恐ろしく、また面白いシステムである。

世に必殺好きはかなりいるようだが、「前期必殺派(主に必殺仕事人より前の作品を好む)」と「後期必殺派(必殺仕事人以降の作品を好む)」に意見がわかれ、それが一致することは中々無い。変な時代考証や遊びが多い本作は、どちらからも好まれる傾向がある。私も「好きな必殺作品を3作挙げよ」といわれれば、新必殺仕置人は確実にその中に入るであろう(後は仕業人となんだろう?)。
現在放映されている『必殺仕事人 2009』において、主水は刀でブッすり刺すばかりだが、この頃ならばまだ凄まじい太刀さばきを見ることが出来る。そのギャップと言ったら...
まだご覧になられていない時代劇好きな方がいらしたら、ぜひ一度DVD等で視聴してみてほしい。個人的には11話「助人無用」、19話「元締無用」、40話「愛情無用」がお奨め。

ちなみにネタバレになってしまうのだが、このサイトの新必殺仕事人の各話の紹介は秀逸である(絵も本当にうまい)。話の理解を深めるためにも、視聴後に見ていただけるときっと楽しめることであろう。

『仕置き
 法によって処刑することを江戸時代こう呼んだ
 しかしここにいう仕置人とは、
 法の網をくぐってはびこる悪を裁く闇の処刑人のことである
 ただしこの存在を証明する記録・古文書の類は一切残っていない』

新必殺仕置人第13話「休診無用」 エンディングより

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これ、池袋駅。天井が必殺仕事人2009の広告だらけになっている。
一人仕事人が減り、前回の放送で一人増えてもとの五人に戻ったわけだが、これは既に放映が済んだ27日に撮影したもの。
番組自体はこれからも続くのだから、まぁ良いのか?

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アップにすると、こんな感じ。
例によって若い役者に疎いので、追加された一名が誰なのかはさっぱりわかりません。

17年ぶり"連ドラ復帰"の『必殺仕事人』、好調で放送延長決定
2月19日5時0分配信 オリコン

 今年1月スタートのABC・テレビ朝日系ドラマ『必殺仕事人2009』(毎週金曜 後9:00)が高視聴率をマークしたことから、当初の3月末までの放送予定を、6月まで"延長"することが18日(水)、わかった。必殺シリーズとしては、17年ぶりに連ドラ復帰を果たした直後の朗報に主人公・渡辺小五郎役を演じる東山紀之も「僕自身も命を削ってやっていきたい」と意気込んでいる。

 1970年代より続く"必殺シリーズ"の続編として、番組は1月4日に本来の放送枠とは異なる別曜日の夜に初回スペシャルを放送。平均視聴率は朝日放送によると、関東地区で18.6%、関西地区では25.8%と高視聴率をマーク。その後現在まで5話が放送されたがそれぞれ10%台前半から10%台後半をキープするなど好評だ。

 番組の放送延長について東山は「スタッフの方々とこれだけ積み重ねてきましたから、やはり嬉しいです」と心境を語る。さらに「監督によって描き方も異なるので、たとえ『50人斬り』を要求されても応えられるよう準備だけではしておきたい。ドラマとしても、命を賭けて必殺の歴史を積み重ねてきた藤田さんもいますし、僕自身も人間の本質をえぐり出すようなドラマになるよう、命を削ってやっていきたい」と今後の目標を明かした。

 また、ABCの森山チーフプロデューサーも「これからも世の中の晴らせぬ恨み、晴らす作品を届けたい」と自信をみなぎらしていた。



時代劇バカでもあり必殺バカでもある私なので、なんだかんだと文句を言いながらも見ている(見ることが義務化されている)『必殺仕事人2009』。
出演者の顔を見ただけで「今回の被害者フラグ」やら「今回の仕置対象フラグ」を立てることができるほど、時代劇に精通しているつもりの私だから...なのかもしれないが、最近は話の展開があまりにもわかりやすく、早い(それだけ中身が軽いとも言える)。どうなのかねぇ、これは...という思いを抱いてしまうのだが、まぁ時代劇が少ない中で、しかも『必殺』という私が好きなシリーズをまたやってくれるだけでも感謝すべきことなのかもしれない。

また、視聴率を稼ぐためには仕方がないのかもしれないが、レギュラー出演者が若すぎはしないか?いや、でもこれは「必殺」シリーズを主に再放送で見てしまっているから私がそう感じてしまうのかもしれない。たとえば1979年に放映された初代『必殺仕事人』の秀を演じた三田村邦彦。彼は当時24歳だったわけで...よくよく考えると、今作になって急に若くなったわけではないのかもしれない。

音楽は必殺シリーズで平尾昌晃が担当したものをフル活用している。「ああ、この曲は新必殺仕置人の虎の会のテーマだ」とか、なんとも懐かしいものが多い。音楽資産、必殺は豊富だからなぁ。「思い出の糸車」がこの時代になって、同じようにまた必殺で使われようとは、夢にも思いはしなかった。私の大好きな「必殺仕業人」からの採用が少ないような気がするのがちょっとばかり残念である。(仕業人の曲は暗すぎ?)

それと、せんとりつですなぁ。やっぱりあの「ババァとかかぁ」が居ないと、どうも主水の引き立ち方が悪い。オファーはあったと思うのだが、年齢的に厳しかったのだろうか?木曜夜に放映されている「おみやさん」に菅井きんさんは出演しているのだが、あの様子を見ているとまだまだいけそうな気がする。婿殿に徹底して厳しい中村家と、やさしいところもあるけれど空回りをしている渡辺家との対比が面白いと「必殺仕事人2007」の時は思っただけに、残念でならない。野際陽子&中越典子では、ちと上品すぎる感があるんだよなぁ。

ノリが後期必殺をさらに軽くした感じがあるので、前期必殺好き(私も前期派)にはいろいろな面で物足りないと言わざる得ないところがある。全体としてそうしてしまうと、時代劇不況の今としては放映すら危ういものになってしまう。でも、1話くらいは思わず「あんた、この世をどう思う?」と声を出してしまいそうな話があったりするとうれしいですね。
それと、しんでない仕事人のカメオ出演とか。まだ死んだ設定になっていないキャラ、三味線屋の勇次やかんざし屋の秀...仕事に協力する形で出てきたりしたら最高です。難しいですかね、これは。

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『あんた、この世をどう思う?
 どうってことねぇか
 あんたそれでも生きてんの?
 この世の川を見てごらんな
 石が流れて木の葉が沈む いけねぇなぁ
 面白いかい、あんた死んだふりはよそうぜ
 やっぱり木の葉はピラピラ流れて欲しいんだよ
 石ころはジョボンと沈んでもらいてぇんだよ
 おい、あんた、聞いてんの、聞いてんのかよ…
 あら、もう死んでやがら
 あ~菜っ葉ばかり食ってやがったからなぁ』

テレビ埼玉で月~木曜日のAM9:00~放映されている必殺シリーズの再放送。ここ数週間は高校野球の埼玉県予選とテレビショッピングが放送されていて中断されていたが、8/2からはついに名作(迷作?)必殺シリーズ第7弾「必殺仕業人」が始まった。
(当時の放送期間は1976年1月26日から1976年7月23日までの全28回)
上記はこの番組オープニングのナレーションで、宇崎竜童が担当している。ダウン・タウン・ヴギウギ・バンドが「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」をヒットさせたのが前年7月頃で、「あんた」という呼びかけはこの曲の歌詞「あんた、あの娘のなんなのさ」からの引用である(笑)。

仕業人の概要は過去のブログで掲載したが、とにかく貧乏で埃っぽく、赤い色ばかり目に付く(女郎の腰巻とか、剣之介の居合い抜き用竹光の鞘とか…主役の名前も赤井だ)。牢屋周り同心に降格させられた主水の姿もかなりみすぼらしく、髷は広がりっぱなしだし、無精ひげもすごい。着物も色あせている。下戸だった主水が酒を日中から飲みまくり、第3話では美人局のようなものに引っかかったりしている。

必殺シリーズにかなりの思い入れがある私も、シリーズ全ての話を見たわけではない(小学生の頃によく再放送を見ていたが、話を覚えては居ない)。仕業人のストーリーの中で、明確に記憶に残っているのは10話位である。よって、今回の再放送で初めて見る話も少なくはない。既に本日で4話まで放映されている。秀作ばかりだ。4話見て、確信した。私は必殺シリーズの中でこの仕業人が最も好きであることを。前回の主水シリーズ「必殺仕置屋稼業」なんかの比ではない。他にも「必殺うらごろし」辺りが好きだということは、貧乏でどうしようもない底辺の人々の暮らしを描いた作品がどうも私は好きなようである。

1話「あんたこの世をどう思う」で主水と剣之介が出会ったシーンにおける剣之介の台詞『あの…金貸せ!』がこの作品の印象を強烈に決定付けている。私は飲んでいたコーヒーを噴出しそうになった。
2話の「あんたこの仕業をどう思う」津川雅彦の強さもたまらない。日ごろから瓦割りなどをして異様なほどに体を鍛えている悪徳商人、田島屋伝兵衛役である。『健全な体には健全な心が宿る。これが私の信条ですから』と、悪役ながらも言い放つ。津川雅彦は「必殺橋掛人」では主役「柳次」を演じているが、初期必殺から強力な悪役として幾度となく登場している。「必殺必中仕置屋稼業」では西洋博打(ポーカーですが)で数万両という大金を摩ってしまう「負けて勝負」(殺しの無い回で、シリーズ中では非常に貴重)に登場し、「必殺仕置屋稼業」の「一筆啓上罠が見えた」では元締の一人「鳶辰」の役で登場、主水を追い詰めている。市松の助けが無ければ、間違いなく主水は死んでいただろう。そして、映画「主水死す」では、主水と相打ちになる葛西衆のボス役を演じている。
3話「あんたこの娘をどう思う」の展開もすごい。お市という娘(テレサ野田)の愛犬を殺して弄んだ男たちの仕置を、お市からちゃんと依頼されたわけではないのに「俺はやるぜぇ」と勝手に受けて仕置を始めてしまう。
4話「あんたこの親子をどう思う」も、見ていると金のために殺しが起きるのを心待ちにしているような雰囲気すら漂っているわけで、なんとも不謹慎極まりないのだが、それがいい。

こんな調子の作品が28話も見られると思うと、今から楽しみでならない。

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『一筆啓上火の用心
 こんち日柄も良いようで あなたのお命もらいます
 人のお命いただくからは いずれ私も地獄道
 右手に刃を握っていても にわか仕込みの南無阿弥陀仏
 まずはこれまで あらあらかしこ』

テレビ埼玉で平日AM9:00から必殺シリーズ第6弾「必殺仕置屋稼業」が「必殺必中仕事屋稼業」の次として今日から放映されている。
(当時の放送期間は1975年7月4日から1976年1月9日までの全28回)
上記はこの番組開始のシーンでのナレーションで、前作の主役級の草笛光子(前作の嶋屋おせい)が担当している。

主役は一応、エンディングタイトルを見ていると市松(沖雅也)かと思うが、この作品には第4作に引き続き、中村主水(藤田まこと)が出演しており、いわゆる「主水シリーズ」の3作目にあたる。
本作は主水が北町奉行所から南町奉行所に異動になるところから始まる。しばらく裏の仕置の稼業から抜けていた主水であるが、本作の元締め…というよりは仲介役に近いおこう(中村玉緒)に
 「いったんこの(仕置の)道に入ったものは抜け出られんのと違いまっか?」
と押切られ、また自分の「裏稼業を始めるかどうか?」という判断が遅かったがために助けられなかった人も出てきたという自責の念もあってか、渋々承知して仕置を始める。今作では主水に監視役の十手持ち亀吉(小松政夫)がくっついてきて、仕事振りを細かく中村家の女達に伝えたりしている。前作から比べると、裏稼業は決してやりやすい状況ではないが、その中で何とか立ち回る主水の苦労は見ているものを楽しませてくれる。

仕置の方法だが、主水はいつもと同じ刀で相手を切る。藤田まこと氏もまだ若いので激しい立ち回りになることもあり、中々楽しめる。
市松は竹製の細い針のようなもので首の後ろから刺す。沖雅也は必殺シリーズ第2弾「必殺仕置人」いて「棺おけの錠」役で出演している。このときは武器がノミであったが、殺し方は非常に似ている。市松はちょっと設定が変わっていて、仕置人というよりフリーの殺し屋に近い。そのため、主水が持ってくる仕事以外でも殺しをしている。
印玄という坊さん(ひどい破戒僧w女は買うわ、人は殺すわ…)は相手を屋根の上まで怪力で持ち上げ、そこから叩き落すというもの。今までのシリーズにも何人か出ている怪力系キャラである(仕置され落ちていく悪役が「やめて止めてやめて止めて…」といいながら何度もアップになりつつ落ちていく姿は結構笑えるものがある。
殺しは主にこの3人が行うが、情報収集(今までの「おひろめの半次」のような仕事)は捨三(渡辺篤史)が担当する。情報収集以外にも、殺しの誘導役までもできる中々の芸達者である(たまにしくじって、主水にボコボコにされているけど…)。普段は風呂屋の風呂焚きをしており、この風呂焚き場が裏稼業の打ち合わせや仕置料のやり取り場になっている。

本作の見所はやはり市松と主水のやり取りであろう。最初に市松と主水はお互いを敵同士として戦うのだが、この戦いは必殺史上5本の指には入ると思われる名勝負である。こうした出会いであるから2人の関係はちょっとクール。だが、本作の最終回にもそのクールさの中にも思いやる気持ちが多少生まれてきたりしているのがおもしろい。そのために主水はひどい目に合わされるわけだが。
しかし沖雅也という俳優はすごいと思わされる。仕置人の「棺おけの錠」はひどい熱血漢であったが、市松はものすごいクールなキャラクターである。こうした「役になりきれる」名優であった。早世されたことが大変惜しまれる。

『花が咲いても人は泣き その泣き声は蝉時雨
 月は晴れても心は闇で 逃げて彷徨う雪の中
 一年三百六十五日 鴉の泣かぬ日はあれど
 悪人笑わぬ日とてない 恨みを断ち切る仕切人
 浮世の気晴らしなさってくだせえ』

テレビ埼玉で「必殺必中仕事屋稼業」が放映されているかと思えば、テレビ東京の平日11:35~12:30には「必殺仕切人」が放映されている。私は毎日必殺を2作見ているわけで、脳が完全に必殺脳になっている。
(1984年8月31日~12月28日まで18回放映)
上記は番組開始時のナレーションで、市川段四郎が担当している。

主役はキャストの順番を見ていると、占い師をしている「お国(京マチ子)」ということになるが、実際は三味線屋の「勇次(中条きよし)」であろう。あの見事な三味線糸捌きで、悪人どもを吊り上げている。
本作の特徴は、必殺必中仕置屋稼業とは正反対で、仕事人の多さとその派手さが挙げられる。「お国」は矢のような先が尖った細い棒で首筋を刺して殺す。針仕事の指導をしている「新吉(小野寺昭)」は竹の定規に見立てた薄い刃の刀で突き刺す。殺しの際、ターゲットを特定するために相手に待ち針を刺し、その待針が夜光塗料が塗ってあるかのように光るため、そこに向かって突撃して刺し殺す。見ていて意外と面白い。途中から殺し業が変わったために技を二つ持つ理髪店の旦那「勘平(芦屋雁之助)」は、前半は尖った小指で相手の髷を切って、解けた髪で相手の首を絞め殺す方法(必殺仕業人の赤井剣之介に近い)と、木や柱にゴムのように弾力性のある紐を括ってリングのようなものを作り、そこに相手を投げ飛ばして返ってくる相手を壁にぶつけたり、ラリアットしたり…見てもらわないとこれはわからないかもしれない。小鳥屋「虎田龍之助(高橋悦史)」は、死に顔を見たくないので布で相手の顔を隠し、鉄製のものすごく大きなキセルで頭を殴る。本当に大きいキセルで、あんなもので殴られたら1撃で脳が陥没するだろう。どうでもいいが、虎田龍之助っていうか高橋悦史はかっこよすぎるぞ。学生何だか良くわからないおにいちゃん「日増(山本陽一)」は殺し役というより、相手を誘導したり、驚かせたりするのが主な役目。爆発させたいところまで火薬を誘導させ、その火薬の列に着火。大爆発を起こす。「勇次」は言うまでも無いと思うが、三味線の糸で相手の首を引っかけ、らんまや木のようなものに引っかけて吊り上げ、殺す。えーと、つまり6人も殺し屋が居ることになる(虎田龍之助は出演する時としないときがある)。

こんなに人数がいたら一人当たりの仕事料が目減りして何だかやってられないような気分になりそうだが、そういう考えも吹っ飛んでしまいそうなほど殺しが派手なので、もうどうでも良くなってくる。あまり深いテーマの話も多くは無い。とにかくばっさばっさと人を殺してスカッとしたい人向けの作品である。個人的には新吉の殺しが好きである。

『金に生きるは下品に過ぎる 恋に生きるは切なすぎる
 出世に生きるはくたびれる とかくこの世は一天地六
 命ぎりぎり勝負を賭ける 仕事はよろず引き受けましょう
 大小遠近男女は問わず 委細面談仕事屋稼業』

始まってしばらく経つが、テレビ埼玉で平日AM9:00から必殺シリーズ第5弾「必殺必中仕事屋稼業」が放映されている。
(放映当時はは1975年1月4日~6月27日までの、全26回)
上記はその番組開始のナレーションである。この作品辺りから定着してきたのか、前作の主役級(つまり、暗闇仕留人の中村主水)がこのナレーションをしている。
「必殺」の文字を冠した作品としては、必殺仕置人以来、3作ぶりである。
(必殺仕置人放映時に、仕置人をみて逆上して人を殺したと言われた事件があり、それ以来、明らかに必殺シリーズなのだが「必殺」の文字は番組タイトルにつけていなかったのである)
番組のテーマはナレーションにあるように、博打。とにかく「賭ける」ことがこの番組の一貫したテーマになっている。賭けるのは金だけではない。仕事師たちの「命」も賭けながら仕事をしていくのである。

主役は坊主そばという蕎麦屋の主人「半兵衛(緒方拳)」、遊び人の「政吉(林隆三)」、そして元締め的存在である、飛脚問屋の主「おせい(草笛光子)」である。主に殺しに関わるのは前の二人で、半兵衛は鬚そり用の剃刀で首の動脈を切る(飛血をさけるため、手ぬぐいで首を押さえて殺す)。放映当時、理容業界で同じ剃刀を使っていたため、理容業界の団体からクレームがついたといういわくつきの代物である。政吉は匕首のようなものだが、これは元々はおせいが政吉に与えたものである。最終回まで、おせいの口から出ることは無かったが、政吉はおせいの子であり、止むに止まれぬ事情があり、おせいは政吉を子供の頃に捨てている。そのときに、その匕首を渡している。
殺しに関しては、シリーズを見渡しても最も戦力不足かもしれない。たまにおせいも茶道具に細工をしたもので殺しに関わることもあったが、ほとんど半兵衛と政吉が対応している。そのため、一人が数人殺らなくてはならない回も少なくは無い。

シリーズ中、この作品が特殊なのは仕事料の出所である。おせいは「仕事屋」と呼ばれる裏稼業(直接殺しを依頼されることもあるが、どちらかというと探偵業に近い)をしているのだが、そこで依頼人から金を受け取っていない(とか、受け取る前に殺されちゃってるとか)場合が多い。そのため、仕事料はおせいが身銭をきっている場合がほとんどである。昔、大悪党と付き合って大金を手にし、飛脚問屋を始めたといえ、自分に関係する人が殺されたときに身銭を切る仕事師は確かにいたが、これほどの頻度で身銭を切る人は今まで居なかった。

全体的に「博打」という遊びの色を前面に出しているが、博打というのは明日はどうなるかすらわからない、刹那的な一面も持っている。本作品の最終回はまさにそれを象徴しているかのようなものである。
非主水シリーズの中では指折りの出来と思えるこの作品、毎日楽しみに拝見しております。

群馬県ローカルの新聞は上毛新聞と言う新聞らしい。ASPENに置かれていたので何気に見てみたところ、地元の話題が満載であった。さすが地元紙。
気絶しそうになったのはテレビ欄。群馬県のローカルテレビ局「群馬テレビ」でゴールデンタイムの20:00に放映されている番組がなんと!「必殺仕業人」(笑)。しかも今日は必殺シリーズのなかでも「でかい金が動く仕事は失敗する」という王道を作った作品「あんたこの五百両をどう思う」である。私はこの話のビデオまで持っているので別に見はしなかったが、ゴールデンタイムに仕業人とは、テレビ埼玉を上回る無謀さと言わざるえないだろう。
テレビ埼玉では現在「暗闇仕留人」が放映されているが、そろそろ終わりそうな時期である。次は「必殺必中仕事屋稼業」が放映されるのであろうか?とても気になる。

あいも変わらず「必殺仕業人」の第16話「あんたこの無法をどう思う?」を見ていたところ、ゲスト出演していた女優にノックアウトされる。とても美人なのである。エンディングを見てこの女優が「横山リエ」と言う名であることを知る。
必殺仕業人は1976年の作品。私が生まれる前に放映された作品である。「どの時代でも美人は美人なんだなぁ」と思い、興味本位でググってみたが思いのほか情報が少ない。そんな中、ピンポイントでかなり的確な情報を提供してくれたブログを発見。この店が新宿に残っていたなら、私も一度訪れてみたかった。
もう少し早く映像で出会っていたらねぇ。「新宿泥棒日記」も見てみようかしら。

テレ玉(テレビ埼玉の略)にて、平日15:35から必殺シリーズ第3弾「助け人走る!」が放映されていたが、昨日、最終回を迎えて本日からシリーズ第4弾「暗闇仕留人」の放映が始まった。
時代は幕末、浦賀にペリーがやってきた頃の話で、主人公は石坂浩二が演じる「糸井貢」、蘭学者である。インテリな役柄であり、幕末という混乱期にどのように身を処すべきかをシリーズ通して悩んでいる。他には藤田まこと演じる「中村主水」と、心臓つぶしで相手を倒す石屋の大吉が仕置人として登場する。念仏の鉄の殺しのように、大吉の殺しにはレントゲン&オシロスコープが使用され、心臓が止まる様子がかなり面白く演出されている。

幕末という時代、病弱であった貢の妻「あや」が途中で死んでしまうこと(貢がこの稼業に加わったのは、あやの治療代を稼ぐという理由があった)、そして最後の貢の死…死に行く中で、この必殺シリーズ全体に影響を及ぼすような大きな問いを残したまま散っていく。シリーズ中のほか作品と比較しても、やりきれないような話が比較的多い作品である。しかし「助け人走る!」よりはどう見ても面白い。

しかし第3弾、第4弾と続けて必殺シリーズを放映してくれているテレ玉。ということは、次はシリーズ5弾「必殺必中仕事屋稼業」が放映されるのであろうか?とても楽しみである。


…うあー。って、テレビ東京で11:35から必殺渡し人やってんじゃん!今Yahoo!のテレビ番組表を見て気が付いた…。ちょっとショック(泣)。渡し人も最後は切ないんだよなぁ。とにかく録画しなきゃ。

埼玉のローカルテレビ局「テレビ埼玉」では、平日15:35から必殺シリーズ第3弾「助け人走る」が再放送されている。私はシリーズ中、この作品はさほど好きなわけではないのだが、まぁ腐っても必殺ということでそれなりに楽しんで見ている(チバテレビでは必殺シリーズ第12弾「必殺商売人」が放映されている。実にうらやましい。)
ワンセグチューナーによる初録画は「助け人走る」にすることに決定。EPG情報から直接番組を予約できれば良いのだが、ワンセグの電波からEPG情報を取得しているせいなのか、何らかの理由のための仕様なのか、テレビ番組表を数時間後までしか見ることができない。んー、インターネットからのiEPG情報を元に番組表を作ってくれればいいのに…まぁ、モバイルユーザーを対象に作っているための仕様なのか?インターネットに接続されていればiEPGから、接続されていなければEPGと切り替えてくれるとベストであるが…まぁ、iEPG情報を提供してくれるサイトのiEPGボタンを押すと自動的に予約ウィンドウが開き、情報がこのように登録される。毎週繰り返しの予約も可能だが、これは手動で行う必要がある。まぁこの程度は仕方が無いだろう。
撮影されたビデオは録画時に使用したがDH-ONE/U2接続されている同一パソコンでないと再生できないように暗号化されている。ちょっとこれは不便である。そもそもワンセグは高画質ではなく、収集に適した形式ではない。また、録画したものをポータブルデバイスで通勤中に見たいというような希望もあるだろう。どうにかならないものだろうか…?また、電波が正常に届いているかどうかがわからないので、録画予約したものの録画できていなかったという可能性もある。そのあたりは割りきりが必要だろう。
とつらつらと不便な点も述べたものの、1万円位でこれだけ楽しめる本製品は買いである。市場では品薄とのことだが、見かけたら衝動買いしても損しない製品であると思う。しかし、テレビを自室で見ることができるようになると、部屋への引きこもりがますます加速されてしまう。私的にはそれが最も大きな問題である。

また時代劇ネタ(しかも必殺)で申し訳ない。
全30シリーズもあれば、一癖、二癖ある作品が存在するのは仕方が無いことである。先日、必殺シリーズの中でも「金を受け取らないで恨みをはらす」という、他シリーズでは見られない特殊性を持つ「必殺うらごろし」を紹介した。今回紹介する必殺仕業人は必殺シリーズの顔である「中村主水」こと「藤田まこと」が出演している作品である。シリーズ第7作、1976年1月26日~1976年7月23日まで、全28回にわたって放映された。ちなみに、本作品名は公募で決まったらしい。

雰囲気を知ってもらうためには、まずこのオープニングを見てもらうのが良いだろうか(YouTubeへのリンクなので、気をつけて)。語りは宇崎竜童である(港のヨウコ横浜横須賀~のオマージュ?)。「菜っ葉ばっかり食ってやがったからなぁ」のセリフに、噴出しそうになったことを覚えている。

本作品全体を覆う雰囲気、それはひたすら暗く、セコイ。シリーズ中、色々な閑職に追いやられる中村主水だが、コレが最低だろう。必殺仕業人の前シリーズ「必殺仕置屋稼業」の最終回にて自らの仕置の仲間である市松(沖雅也)をわざと逃がしてしまい、その不始末のために同心の中では最下級の牢回り同心に左遷されている。主水は無精鬚+色あせた着物を着用し、小伝馬町の牢屋敷から出ることは無い。そのため、今まで定町廻り同心として受け取っていた袖の下を手にすることもできず、貧しさに加速がかかる。中村家には間借り人まで居る始末。当然、奉行所からの給金で生活していくこともできず、仕置に手を染める。しかし仕事の元が罪人だったり、貧乏浪人だったり、町人だったりと、とにかく頼みの筋の規模が小さい。当然、仕置料も安い。

さらにすばらしいのは、仕置をする仲間である。おそらく必殺シリーズ中、最弱なんじゃないだろうか?前作にて「屋根から人を叩き落とす」という方法で仕置をしていた怪僧「印玄(新克利)」は、最終回に死んでしまっている。市松は江戸から逃げてしまっており、主に情報収集なんかを担当していた捨三(渡辺篤史)のみが残った(捨三は前作は風呂焚きを表の生業にしていたが、焼けてしまったとかなんとかで女郎屋の腰巻洗いに仕事を変えている。よって、本作における裏の仕事の打ち合わせは、腰巻の干し場に…また悲壮感を漂わせる…)。
で、メンバーなんだが
 ・牢回り同心
 ・やいとや(鍼灸師のようなものか?)
 ・脱藩の上、お尋ね者の大道芸人(内縁の女房付き)
まず「やいとや」だが、正しい名前は「やいとや又右衛門(大出俊)」。これがまた腕っ節が弱く、キザで女にばかり強い。殺しの方法は、高温で熱した針を急所に差し込むというもの。主に女の殺し及び、どう見ても強くない相手の殺し担当。異様なほどの験担ぎ。占い次第で殺しの気分も変わるときている。
そして、お尋ね者の脱藩男、内縁の妻(中尾ミエ)付き。「赤井剣之介(中村敦夫)」という名前(コレも偽名らしいのだが)である。第一話にてメンバーに加入するのだが、昼間は役人に見つからないようにするためか、顔を白塗りにし、居合い抜きのようなものを披露して日銭を稼いでいる。主水に初対面で「お前、金貸せ!」といきなり絡みつく。どうやら、どこかで出会った市松から主水のことを聞いていて、裏の顔の事も知っていたらしい。居合いに使っている刀は竹光であり、これを殺しに使うわけではない。剣の腕は確かなようなのだが、武士を辞めたということで、剣を持って戦おうとしない。指先に刃物が付いた指輪のようなものを付け、男性なら髷、女性なら結ってある髪をほどき、その髪の毛で相手の首を絞めて殺す。刀に比べて圧倒的に非効率な上に、弱い。返り討ちに合いそうになることもしばしば…。

主水の苦労ばかり見せられ、日常のセリフは「おめぇ、銭もってるか?」ばかり。まさに江戸時代の底辺感覚。そのドブ水のような世界で生き抜く者達を描いたこの作品は、好き、嫌いの意見が大きく分かれるだろう。いい男たちがすばらしいアクションで華麗に人を殺める。それが世における「必殺」というシリーズのイメージだろうが、その正反対を行っている。俺はそういうのが好きなんだなぁ。

NHKの木曜時代劇、時代劇好きの私は結構見ている。ほとんどの作品は単発だが、慶次郎縁側日記ははシリーズ化され、ついに3シーズン目に突入。きっと人気があるのだろう。私はこの作品が最も好きである。なお、本作は北原亞以子の「慶次郎縁側日記シリーズ」を原作としている。
主役は元八丁堀同心の森口慶次郎(高橋英樹)。引退した今は根岸の寮番を飯炊きの左七(石橋蓮司)と共にしている。寮番といえど、元同心に出来ることといったらほとんど何もない。ほとんどの仕事を左七に任せて、ご隠居として居る様なものである。慶次郎は妻を亡くし、そして1シーズンの初めに三千代という娘を亡くしている。亡くなった三千代の許婚であった晃之助(比留間由哲)が養子となり森口家を継いでいる。そして晃之助は皐月(安達祐実)という妻を娶っている。2シーズン目に夫婦の間に子供も生まれた。
慶次郎は八丁堀同心で会った頃「仏の旦那」と呼ばれているほど寛容な男だった。義理や人情を重んじ、被害者にも下手人にも出来る限りの事をしてきた。だが、どれだけ心を砕いても、彼は無力であった。切なくなるほどに。隠居した今でも家のこと、左七のことをはじめ皆のことを思うが、どうしてやることもできない。しかし、それでも彼は「もっと、もっと」と世俗に分け入り生きながらえながら無力であることを感じ続ける。
初回である今回のタイトルは「峠」、半ば正当防衛で人を殺してしまった男の話(どうも初回は衝撃的なものが多い)である。まだ慶次郎が八丁堀同心であった頃の話。峠越え途中の男の前に野盗が現れ、襲いかかる。男と野盗がもみ合いになっていると、足を滑らせて2人は谷に落ちそうになる。間一髪、落ちる途中にあった木につかまり助かるが、野盗が男の足につかまり「助けてくれー」と叫んでいる。しかし、男の手も大人2人分の重さを支える力は無く、このままでは2人とも助からない。思い切って野盗が持っていた鎌を足元に振るう。すると野盗は男の足に大きな傷を残し、絶叫と共に谷底へ落ちていった。
これは人通りのない峠での出来事。誰もこのことを知るものはいない。だが、人を殺したという事実は男の気持ちの中に残り、その恐怖から逃れることが出来ない。野盗が落ちていくときの叫び声を忘れることが出来ない。男は自分も死にたいと思うようになった。
その重荷から逃れるため、男は仏と呼ばれた同心に全てを伝える。そして慶次郎は男に向かってこう言う。「生きて償え」と。
男は自首し、島送りになった。島でも金があるやつ、権力があるやつは様々なことで優遇されていた。罪が重くなかったため、そこそこの期間で島から帰ったが、罪人と呼ばれ全く相手にしてくれない。長屋の連中からも「島帰り」と陰口をたたかれるばかり。自首した後、生きて得たものは何も無かった。その恨みから、男は隠居した慶次郎を襲う。

生物には生きたいという本能がある。だが、絶望や諦め、憎悪の果てに、生きる希望を人は持ちえるのか?「それでも生きて欲しい」という思いがこのシリーズの中で一貫している大きなテーマである。1シーズン目では、慶次郎は娘の三千代を死に追いやった男を殺そうとした。だが、慶次郎にはそれはできなかった。2シーズン目ではその娘を死に追いやった男が病に倒れる。恨むべき目標を失う。そして、慶次郎と晃之助のお手先の辰吉と、三千代を死に追いやった男の娘との結婚を許した。慶次郎は絶望、諦め、憎悪を全て許した。
何か大きな流れの中で、人は本当に無力である。不条理な中、流れ流れて翻弄されながら生きていく。甘っちょろい勧善懲悪な話ではなく、何か心に残る。また来週が楽しみである。

なんだか最近必殺シリーズのネタばかりで…これもYouTubeにて必殺の映像が見られるようになったからなんです。
必殺シリーズは放映時間が金曜日の22:00からだったので、子供だった私にはとてもではないが見ることができなかった。主に見ていたのは夕方に放映されていた再放送なのである。再放送だと放送されるシリーズの順番もめちゃくちゃで、新旧混ざりながら放映されていた。その中でも良くわからんがインパクトだけは残っている作品があった。
まず、必殺に市原悦子が出演しているのである。「まんが日本昔話」のような声の出演ではない。映像でレギュラーなのである(家政婦の格好はしていない)。見た目は江戸時代ならどこにでもいそうなおばさんである(なんと、役名も「おばさん」!)。それだけでも十分にインパクト大なのだが、仕置(つまり殺し)も担当する記憶喪失の元女殺し屋という設定なのである。殺し方もまたすごい。どこにでもいるおばさんのふりをして近づき相手を油断させ、包丁のようなもの(YouTube動画により匕首であることが判明)でぶっ刺すのである。刺された瞬間は相手も気がついていない。完全に油断しているのである。おばさんは一突きだけではなく、その後にグリグリと相手の体に匕首を刺しこみ(さすがにこのあたりでは刺されたほうも気がつく)「あんたに地獄に行ってもらわなくちゃね!」であるとか、「見かけない顔には、気をつけるんだよぉ」といったようなセリフを吐くのである。もう、トラウマになりそう。当時小学生であった私は、本気で市原悦子が怖くなった。
また、本作には和田アキ子が出演しているのだが、必殺シリーズの中で最も強烈(だと私は思う)な撲殺を見せてくれる。これでもかというほど殴る。石に頭をぶつけたり、もう最強。役名は若。女なのだが男としか見られないため、こう呼ばれているらしい。
このようなすさまじいキャラが大活躍するのが必殺シリーズ第14作「翔べ!必殺うらごろし」なのである。当時のオカルトブームを反映させ、行者の先生(中村敦夫)とともに超常現象目撃のために各地を放浪するという話。仕事料はほぼ無料。ボランティア殺しである。決して面白くないわけではないのだが、ちょっと必殺を見る層に対するリサーチをあやまったのか、シリーズ最低の視聴率3%というすごい記録を残し、危うく必殺シリーズを打ち切りにしそうになった。この反省を踏まえ、原点回帰して路線を修正した第15作、それが「必殺仕事人」である。ここからは視聴率がうなぎのぼりで、第19作「必殺仕事人Ⅲ」にてその頂点を見るわけである。

恐らく20才前の人はわからないんじゃないかと思うのだが、約20年くらいの間続いた時代劇シリーズがある。必殺仕事人を初めとした「必殺シリーズ」である。金で「世の中には置いちゃいけねぇ、人様のためにならないろくでなし」の殺しを請け負う話で、このパターンはほぼシリーズ中ずっと同じである。1972年9月から始まったシリーズなので、私が生まれる前からやっている。シリーズ第一作は「必殺仕掛人」。池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安」を原作としたシリーズである。
仕掛人以降は仕掛人的要素を盛り込みながら、シリーズが続く。必殺シリーズを語る上で外すことができない重要人物、藤田まことが演じる「中村主人」は仕掛人の次作「必殺仕置人」から登場する。後の必殺シリーズでは主役扱いになることが多い中村だが、本作品の主役は山崎努が演じる「念仏の鉄」。ほねつぎを生業とし、殺しのシーンでは首の骨を折る様子をレントゲン写真で表現している。シリーズ自体の詳細は知らなくても、このレントゲンシーンをご存知の方は少なくは無いと思う。
今のテレビ番組の放映時間帯からするととても信じられないかもしれないが、主にこのシリーズは金曜の夜10時に放映されていた。今の10時と言えばニュースかバラエティ番組ばかりである。放映時間に理由が無いわけではない。比較的残酷なシーンや猥褻なシーンが入っているからである。当時の子供は(自分も含めて)早寝で、9時には寝ていた。とても見られる時間ではなかったわけだ。
私がこれを初めて見たのは小学校3年の頃。深夜にやっている方ではなく、夕方の再放送を祖父、祖母と一緒に見ていた。初めて見たときから、しっかりと「とりこ」になってしまった。私にものすごく強い印象を与えたのは「三味線屋の勇次」である(ということは、新必殺仕事人以降を見ていたことになる)。三味線の糸を投げて相手の首を囲い、らんまや木の枝を使って釣りあげる。そして、三味線の糸を「ピンッ」と弾くと首が垂れ、死んでしまう。とにかくかっこいい。物理的に絶対に不可能だろうが、そういう知識のない子供の頃のことである。とにかくハマリまくった。
旧作を再放送しているわけだから、当然他の必殺シリーズも放映されていた。だが、子供心に「なんか仕事人と違う」とか、「中村主水がいない」とか、そういう理由で他の必殺はあまり見る気になれなかった。しかし近年、DVD化されたりCSで放映されたりと、あの懐かしい必殺シリーズを見る機会がとても増えた。改めて見てみると、主水無しでも(でも居る方が面白いことが多いが)かなり楽しめる。こういう作品が自分が生まれる前から出来ていたのか…
時代劇というのは他のドラマに比べて古めかしさを感じる度合いが少ない(1980年代の女性とかを見ると、倒れそうになるくらいのギャップを感じる)。必殺仕掛人あたりは今放送してもクォリティ的な不満は出ないのでは…と思えるほどだ。

この春からNHKは21:00~22:00にニュース番組を放映している。その関係上、21:00に始まっていた番組は一斉に放送時間帯、曜日が変更になった。元は金曜日の21:15から放映されていた「金曜時代劇」が木曜日の20:00から「木曜時代劇」として放映されている。
木曜時代劇は大体、7週おき位で新番組となる短クール。現在放映されているのは「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」という番組で、村上弘明が、主役柳生十兵衛を演じている。この方も最近は時代劇でばかり見るようになった。この方が結構ヒットするようになったのは「必殺仕事人」シリーズからであると思うと、時代劇向きなのだろう。つい先日終わってしまったでは「八丁堀の七人」の与力、青山役。準主役だ。またそのうち始まるだろうが、「銭形平次」では平次の役をやっている。
時間が変わってからちょっと見逃し気味になってしまったが、この柳生十兵衛シリーズは結構面白い。話もいいのだが、十兵衛と毎回変わる準主役との決闘シーンが中々良い。暴れん坊将軍やら、水戸黄門のように大多数を1人で相手にするということはあまり無い。まさに1対1の対決で、リアリティが感じられる。決闘シーンではカメラの配置を工夫したり、画面を分割してお互いの姿が見えるようになっており、見ているこちらも緊張する。
島原の乱の前にも1クールやっていたことがあり、そのときのエンディングテーマは松田優作の曲だった。あまり番組にあっている感じはしなかった。今回はは伴都美子という方の「鵺の鳴く夜」という曲が使われている。非常にいい曲だがタイトルの鵺(「ぬえ」と読みます)とは何なのだろう。調べたところ
「平家物語などで、源三位頼政に射殺されたという怪物。頭は猿、体は狸、尾は蛇、脚は虎に、それぞれ似ていた。または、そのように得体の知れない人物のこと。」
とのこと。確かに字画を見るだけで得体が知れない感じがする。伴都美子とは聞いたことがないアーティスト。こちらについてもよくよく調べると元Do As Infinityのヴォーカルであることが判明。とりあえず「鵺の鳴く夜」が入っているアルバム「Farewell」を購入してみる。今日は一日中、iPodで聞いてたが…いいじゃないか!作詞家を見ると岩里祐穂の名前が!はぁ、私が好きになってしまうわけだ。この方のおかげで今井美樹のCDをどれほど買ったか…
私、あまり邦楽を勧めることはありませんが、これはよいかも。

2009年8月

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